「……ルフィアちゃん?」 目を見開いたまま固まってしまったルフィアの名前を呼ぶ。 すると彼女は、そのまま瞬きを一つして――つっと一筋涙を零した。 「っ!?」 それを見て焦らされたのはルークの方だった。慌てて彼女の方へ足を踏み出せば、ルフィアは逃げ…
代わり映えのしない毎日は、飛ぶように過ぎていく。 義兄のニクスは、初めての詩集出版ということで、執筆はもちろん、装丁から紙の材質までこだわり抜き、忙しそうにしていた。ほんの少し前に、ようやく刊行までの作業が終了し、お祝いをしたところだ。 ル…
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